こんにちは。プロダクトデザイナーときどき料理人、ツジメシこと辻村哲也です。「ツジメシの日常メシと週末メシ」シリーズ、今回は週末メシです。
以前僕が月1で間借り営業をしていた、内臓肉やスパイスやハーブを使った料理のお店「くせものやツジメシ 」。そこでお出ししていて人気だった「タイハーブポテト」を、家庭でも作りやすくアレンジしたレシピでご紹介します。
「タイハーブポテト」は、タイのハーブ(生レモングラス、こぶみかんの葉、タイ生姜など)と一緒にじゃがいもを揚げた、ハーブの香りのフライドポテト。
評判が良くて定番化していて、中には揚げた後の香りのいい油を舐めながらお酒を飲む方もいらっしゃいました。(特殊事例)
生のレモングラスやこぶみかんの葉などは入手しにくいので、スーパーで手に入るドライのレモングラスとパクチーの根、長ネギの青い部分などを使ってアレンジしてみました。こちらも美味しいです。まずはビールを冷やしてからお試しください。
ツジメシの「タイハーブポテト」
材料(約2人分)
- じゃがいも(※1) 300g
- 小麦粉(※2) 大さじ2
- にんにく(皮ごと) 2-3個
- 長ネギ青い部分 1本分
- レモングラス(ドライ) 1袋(約8g)
- パクチーの根 2-3本分
- 赤唐辛子 1-2本
- 塩 適量
- パクチーの葉 適量
※1 じゃがいもは、メイクイーンの方がくずれにくく失敗しにくいですが、男爵系の方がほくほく感があり美味しいと思います。
※2 じゃがいもにまぶす小麦粉は、薄力粉なら軽い食感に、強力粉を使うとガリっとした硬さになります。好みもありますが、この料理には強力粉の方が合うように思います。
作り方
じゃがいもはよく洗い、皮付きのまま太さ2cmほど、やや大きめのくし型に切ります。
1-2回水を替えて表面を洗い、時間があれば30分〜1時間水につけます。(水につけておくと、よりほっくりする効果があるようです)
長ネギの青い部分は3-4cm長さに切っておきます。
ザルに上げて水気を拭き、小麦粉をまぶします。多少ムラがあっても大丈夫。
フライパンにじゃがいもを並べ、ひたひた(少しじゃがいものが頭を出すくらい)の油を注ぎます。今回は直径20cmのフライパンと約300mlほどの油を使いました。深目のフライパンや中華鍋などでもOK。
レモングラス、長ネギの青いところ、にんにく、生姜を散らして強火にかけます。
油がふつふつとしてきたら中火にし、低温(160度ほど)を保って約4分揚げます。
表面の粉が落ちないよう、最初のうちはじゃがいもを触らないようにします。
串を刺してみて、じゃがいもに火が通ってきたら、火を強め、180度程度に温度を上げます。これから表面に色をつけ、カリッとさせる工程です。じゃがいもはフライパンに接している下の面から色づいてくるので、油が跳ねないよう、じゃがいもを崩さないように気をつけながら、やさしく上下を返しましょう。
このあたりでパクチーの根と赤唐辛子も投入します。台所に漂う香りでビールが飲めそうですが、もう少しがまん。
様子を見ながらじゃがいもの表面にこんがり色が付き、カリカリになるよう、温度を調節(180-200度)して揚げます。
温度は目安です。「じゃがいもにしっかり火が通っていて、表面がきつね色でカリカリ」を目指して、低温で火を通してから温度を上げて色がつきカリカリになるよう、合計10分前後を目安に揚げればだいたい大丈夫です。そのころにはレモングラスや長ネギの青いところもカリカリのサクサクになっているはず。
揚げ上がったらバットかザルに取り出して油を切り、塩をまんべんなく振ります。このとき、ボウルなど熱がこもる容器で混ぜると蒸れてしんなりしがちなので、バットかザルがおすすめです。
キッチンペーパーを敷いた上に盛りつけ、パクチーの葉を散らして出来上がり。
さあ熱々のうちにビールと一緒にどうぞ!
表面カリッと中はほっくりの揚げたてのじゃがいもが、清涼感のあるレモングラス、甘く香ばしいネギの青いところ、その上にんにくや生姜の香りをまとってるんですから、そんなのビールに合わないわけがないです。気分的には、タイを思わせる軽めのビールが合いそうです。
もちろん、にんにくも生姜も食べられます。ネギの青いところもレモングラスもポリポリかじるとつまみになりますよ。ぜひお試しを。
さて問題の揚げ油。
ザルとキッチンペーパーで濾しておきましょう。
そのまま舐める以外にも、バゲットをつけて食べても美味しいです。
豚肉と青菜の炒め物や、炒飯、エビとパクチーのパスタなど、いろいろに使ってみてください。
作った人:ツジメシ
本名は辻村哲也、ツジムラの飯でツジメシです。本業は各種製品を手がけるプロダクトデザイナーながら、料理好きが高じて間借り飲食店でも料理中。手抜き日常食からマニアックな料理まで図解したレシピが人気。著書に『付箋レシピ デザイナーときどき料理人のスケッチごはん』(アース・スターエンターテイメント)。
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