ニューヨーク(CNN) CNNは長年同局で番組司会者を務めたドン・レモン氏とたもとを分かった。24日のこの発表に経緯などの説明はなく、メディア業界では驚きが広がった。
CNNのクリス・リクト最高経営責任者(CEO)は社員宛ての社内文書で「ドンは永遠にCNNファミリーの一員だ。我々は彼の17年に及ぶ貢献に感謝する」「彼の幸せを祈り、今後の旅路を応援していきたい」と述べた。
レモン氏は「CNNディス・モーニング」の司会をポピー・ハーロウ氏、ケイトラン・コリンズ氏とともに務めてきた。番組は放映開始から半年近くが経過していた。
リクト氏は同番組について「我々はその成功に全力を注ぐ」と述べた。
レモン氏も独自に声明を発表し、CNNがレモン氏との契約を終了したとの話を24日朝に自分の代理人から聞いたと述べた。
レモン氏は「私はあぜんとしている」と記し、経営層が解雇を直接自分に連絡するという「礼儀」に欠くと主張した。「これまで一切、私がこのネットワークで愛したこの仕事を続けられなくなるだろうという気配を感じさせられたことはなかった」とも述べた。
CNNはレモン氏に反論し、同氏の説明を「不正確」と指摘した。
「彼は経営陣との会合の機会を与えられたが、代わりにツイッターで声明を発表した」とCNNの声明文にはある。
レモン氏は2006年9月にCNNに加わった。CNNディス・モーニング以前には、ゴールデンタイムの番組「ドン・レモン・トゥナイト」の司会を8年あまり務めた。同氏が有名になったのはトランプ前政権のときで、トランプ氏のうそに反対し、同氏を「人種差別主義者」と呼ぶなど、前大統領に対する歯に衣(きぬ)着せぬコメントで名が知られた。
レモン氏は今年2月、CNNディス・モーニングの番組中で発言した性差別的なコメントで大きな批判を浴びた。共和党の大統領選に立候補したニッキー・ヘイリー氏が高齢の政治家は能力テストを受けるべきだと提案したのに対し、レモン氏は51歳のヘイリー氏が「盛りを過ぎている」と主張した。
レモン氏は女性は「20代か30代、もしかしたら40代が盛りだと考えられている」と述べた。共同司会者のハーロウ、コリンズ両氏はこれに反論したが、レモン氏は自分の主張を曲げなかった。
リクト氏はその後の社員宛ての文書で、このコメントは「容認できない」と述べた。リクト氏によれば、同氏はレモン氏と「率直な」会話をして、レモン氏が謝罪し、正式な講習会を受ける予定になっていたという。
リクト氏はその際「CNNが説明責任を果たすことと、社員が過ちを認めて学び、成長する文化を醸成することの両立が私にとって重要だ」とも述べていた。
レモン氏は編集会議でスタッフに「私は過ちを犯したときに、その責任を負う。この過ちの責任も同様に負う」と述べていた。
今月に入って米エンターテインメント業界誌「バラエティー」は女性の同僚に向けられた女性嫌悪に関する主張を詳しく報じた。レモン氏はこの主張を否定した。
CNNと同局の番組司会者ドン・レモン氏、たもとを分かつ - CNN.co.jp
Read More
No comments:
Post a Comment