兵庫県洲本市宇山の平岡農園が、自家栽培のレモンを使ったお酒「淡路島レモンチェッロ」を造った。イタリア発祥のリキュールで、農園を切り盛りする平岡まきさん(68)が、レモン栽培に情熱を注ぎ、約5年前に脳
市街地近くの丘陵地にある同農園は創業68年で、約8000本のミカンやレモンの木を植えている。今の季節はミカン狩りなどを楽しむ家族連れらでにぎわい、果実や加工品はオンラインで販売している。
2019年1月、農園代表の潔さんを病魔が襲った。香りの良さが評判で、有名ホテルなどに納入していたレモンをさらに売り込もうと、潔さんは買い増しした約1ヘクタールの土地をパワーショベルで整備していた。そのときに脳梗塞を発症。一命は取り留めたものの、後遺症で半身不随になり、農園の作業ができなくなった。
車いす生活の潔さんを支える中、元気づけようと考えたまきさんが真っ先に思い出したのが、16年に訪問先のイタリアで飲んだレモンチェッロだった。
現地のレモン農家を訪れた際、勧められて飲んだレモンチェッロ。「『レモンの香水』のようで、口いっぱいに香りが広がる」と魅了された。当時、帰国直後に自分たちの農園のレモンを使って商品化を試みたが、採算面などで実現には至らなかった。
「元気だったときに2人で感動した思い出の味を再現したい」とまきさん。再びレシピ作りに取り組み、取引先に紹介された「壺坂酒造」(姫路市)に製造を依頼した。まろやかな香りが特徴のレモン「アレン・ユーレカ」の表皮を使い、アルコールに漬け込んで
食後にストレートで飲んだり、コーヒーや牛乳、オレンジジュースなどに入れたりするのがお勧めといい、カクテルやスパークリングワインにも合うという。現在は農園で販売しており、1本300ミリ・リットルで3300円(税込み)。問い合わせは平岡農園(0799・22・2729)。
脳梗塞で半身不随となった夫に贈る島のレモン酒…淡路島の農園が開発 - 読売新聞オンライン
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