「食べ飲み放題」。食べ放題や、飲み放題という言葉は定着しているが、近年は両方をセットにして格安で提供する飲食店が人気を博している。

   ◇   ◇   ◇

ユニークな「食べ飲み放題」もある。GOSSO(本社・東京都渋谷区)が運営する「肉ときどきレモンサワー。」はレモンサワーの卓上サーバーを完備。グリルチキン、から揚げ、タパス、ピザ、パスタなど豊富なイタリアンメニューが並び、50品か70品の全4プランから選択可能。自家製ローストビーフまで付く税込み3850円から、90分50品で同2200円のお試しコースまである。

白木屋などを展開するモンテローザ社(本社・東京都武蔵野市)の「鶏のジョージ」と「豊後高田どり酒場」では、料理60種以上ドリンク60種以上で2時間同3080円。「ももBIG串」が名物で、「鶏わさ」などの肉刺しや「特製チキンカレーライス」なども魅力的だ。

ガッツ・インターナショナル(本社・東京都渋谷区)の「ガッツ・グリル」は、ステーキ、ハンバーグ、ピザ、タコスなどが2時間同4000円。肉をガッツリ食べたい猛者にお勧めだが、食べ残しは厳禁!

▽経済ジャーナリスト荻原博子さん まずは、コロナがあって、食べ飲みの機会が減っていることが1つある。どうしても、みんなと会った時には気持ちが大きくなる。それで食べて飲んで好き放題やっていると、金額がかさむ。一定の範囲や枠を決めておいてもらって「いくら」と明確なことは、とてもありがたいし魅力。潜在的にニーズがあったところに「今日はちょっと羽目を外して」という時に「でもお財布のひもはしっかり締める」というところで、需要も供給も増えていると思います。

だんだん長居する習慣もなくなっているんです。パッと飲んでパッと帰りましょうみたいなことが定着してきた。昔は上司がおごるとかありましたけれど、今は割り勘も多いです。飲み食いの量と金額の不合理も少ないですし、部下や後輩は2時間できっぱり終わることも魅力。ちょっと1杯がダラダラダラダラ遅くなって奥さんに怒られたりしていたけれど、制限時間いっぱいで切り上げて、さあ帰りましょうってなりますからね。